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βグルカンを含む大麦の特徴や効果

大麦は、世界中で昔から食べられてきた穀物です。麦を入れた麦ごはんやとろろをかけて食べる麦とろなど、お米に混ぜたものを食べたことがある方もいるのではないでしょうか。

大麦はさまざまな栄養素が含まれていることが分かっており、近年健康食材として注目を浴びている食物です。

特に、βグルカンが豊富に含まれていることからコレステロールの正常化、食後の糖の上昇を緩やかにする効果の他、腸内環境の改善やダイエットにも効果があると人気となっています。

大麦とは

大麦の畑

大麦は、イネ科の植物で、世界で最も古い時代から育てられ、食べられてきた穀物の一つとして知られています。

小麦よりも乾燥や寒さ、塩害にも強く小麦の生育が難しい地域で栽培されています。

大麦の歴史は古く、新石器時代である1万年前にはすでにイラクやシリアのユーフラテス川付近で栽培されていたとことが分かっています。

日本でも、弥生時代の土器に大麦が付着しているものが発見されており、奈良時代には日本の広い地域で栽培されていたと言われています。

大麦は、穀物の中で最も生長が早く、種をまいてから収穫までの期間が短いという特徴があります。さらに、気温や湿度にも影響されにくく、栽培しやすいことから世界中で栽培されてきました。

現在は、家畜の飼料として用いられることが多いものの、地域によっては主食として食べられているところもあります。

また、ビールやウィスキー、ウォッカの材料としても広く利用されています。日本でも大麦は、麦焼酎や味噌、麦茶の材料として利用されています。

大麦の構造

大麦は、胚乳と呼ばれるでんぷん層、芽として成長する胚芽、それらを包み込む糊粉層、さらにそれら全体を包み込む外皮から構成されています。

胚芽の部分には、脂質、ミネラル、ビタミンが含まれ、胚乳にでんぷん、たんぱく質、食物繊維が含まれています。

特に注目されている成分であるβグルカンは、胚乳という大麦の実の部分に含まれているため、外皮を取り除き精麦されても栄養成分が減ることはありません。

大麦の栄養

大麦には、糖質やたんぱく質の他、カリウムやカルシウムなどのミネラル、ビタミン、食物繊維が含まれています。

特に、食物繊維は豊富に含まれており、大麦に含まれる食物繊維の量は可食部100グラム当たり9.6グラムとなっています。

食物繊維の多い野菜として知られるゴボウの5.7グラム、サツマイモの2.3グラムと比較してもその含有量はずば抜けて多くなっています。

食物繊維は水に溶ける水溶性のものと水に溶けない不溶性のものがありますが、大麦にはそれぞれの食物繊維がバランスよく含まれています。

大麦由来βグルカン

βグルカンはキノコ類やパン酵母などの菌類、大麦やオートムギなどの穀物の細胞壁を構成する天然成分です。

大麦に含まれるβグルカンは、β-1,3グルカンとβ-1,4グルカンが直線の鎖のようにつながった構造をしています。

パン酵母由来のβグルカンやキノコ由来のβグルカンとは異なる構造をしており、βグルカンのもつ機能自体もそれらとは異なるものがあることがわかっています。

大麦由来βグルカンの働き

大麦由来のβグルカンは、さまざまな研究がなされ、世界各国でその健康効果が認められています。

大麦由来のβグルカンの機能性について、健康協調表示をすることが認められている国もあります。

以下、各国・各エリアでの大麦由来のβグルカンに認められている健康強調表示の状況です。

アメリカ合衆国・カナダ(評価機関:Food and Drug Administration、評価年:2005年、評価機関:Health Canada 、評価年:2012年)

飽和脂肪酸およびコレステロール量が少ない食生活において、βグルカンを含む全粒と乾燥大麦粉を1日3グラム以上(一食当たり0.75グラム以上)摂取した場合、血中コレステロールを低下させ冠状動脈心疾患のリスクを低減させる。

ヨーロッパ(評価機関:European Food Safety Agency、評価年:2010年、2011年)

1日3グラム以上の大麦由来のβグルカンを摂取した場合は、血中コレステロールを低下させ、心臓疾患のリスクを低減させる。

一食中の糖質30グラム当たり4グラム以上の大麦・オーツ麦由来のβグルカンを摂取した場合は、食後血糖値の上昇を抑制する効果がある。

一食あたり1グラム以上、1日3グラム以上の大麦・オーツ麦由来のβグルカンを摂取した場合は、正常な血中コレステロール濃度の維持をする効果がある。

大麦由来の食物繊維を100グラム中6グラム以上を含むパン、もしくはβグルカンとして1日3グラム以上を摂取した場合は、排便促進効果がある。

韓国(評価機関:Korea Food and Drug Administration、評価年:2010年)

大麦由来の繊維は、食物繊維として1日25~30グラムを摂取した場合、正常な腸機能の維持を助ける。

オーストラリア・ニュージーランド(評価機関:The Board of Food Standards Australia New Zealand 、評価年:2013年)

一食当たり1グラム以上、1日あたり3グラム以上のβグルカンを含む大麦・オーツ麦を摂取した場合は、血中コレステロールを低下させる機能がある。

日本においては、日本健康・栄養食品協会が「平成24年度「食品の機能性評価事業」結果報告」において、大麦由来のβグルカンは、コレステロールの正常化、食後血糖値の上昇抑制、満腹感の持続作用の三点において機能性があると発表しています。

製法によって異なる大麦由来のβグルカン含有量

太陽と大麦

穀物としての大麦に含まれるβグルカン含有量は3~5%程度だと言われています。この大麦から作られる大麦由来のβグルカン製品はその製法において3つのタイプに分けることができます。

βグルカン濃縮大麦粉の場合、βグルカン含有量は8%以上、βグルカン加工品のβグルカン含有量は30%、βグルカン抽出物のβグルカン含有量は70%とされています。

大麦由来のβグルカンを含む食品

大麦の外皮とぬかを除去し、米と同じくらいの大きさにした米粒麦、大麦を加熱・加湿して押しつぶした押し麦は、白米に混ぜて麦飯として摂取することができます。

また大麦が入ったシリアル、大麦粉を小麦に混ぜて作る大麦麺や大麦パン、大麦粉を使った和菓子である落雁、香煎の他、最近は洋菓子においても小麦粉の代わりに大麦を用いたものが作られています。

大麦由来のβグルカンを効率的に摂取できるものとしては、サプリメントが代表的であり、錠剤、カプセルなどの形状に加工されたものを摂取することもできます。

大麦由来のβグルカンの摂取目安

摂取の目安量としては、βグルカンとして一回当たり1~3グラム程度、一日1~3回を目安にするものが多くなっています。

また、摂取方法としては、食前や食事と食事の間、食事と一緒に摂る方法の他、料理に混ぜて摂取する方法が推奨されています。

血糖値の上昇を抑制する効果は、一度飲んだ場合でも効果があることが確認されています。血中コレステロールを正常な値に保つ効果としては、十分な摂取期間として3ケ月間継続して摂取することとされています。

大麦は、かつては麦ごはんとしてよく食べられ日本の食生活に取り入れられていたものです。

いつの頃からか食卓にのぼる機会が減りましたが、近頃また、大麦由来のβグルカンを摂取できる食品として押し麦や米粒麦が人気となっています。

気軽に摂取できるようにサプリメントとしても販売されています。

食後の血糖値の上昇を抑制する効果は、糖質の吸収を抑え、ダイエットにも効果があると言われています。

また食後の血糖値の上昇が穏やかであることは、糖尿病やメタボリックシンドロームの予防にもつながります。

コレステロールや食後の血糖値が気になる方だけでなく、健康維持、病気予防のためにも大麦由来のβグルカンは有効な成分だと言えます。

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